絶望書店日記

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絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』

冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!

※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。



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2004/2/16  幻想の徒、現実に溺れる

 絶望書店日記をはじめた時にせっかくだから宣伝でもしておこうかといまはなきとある日記系サイトに登録したのですが、そこには「メディア日記」という分類がありまして、あああたしがこれからやろうとしているのはメディア日記なのかとその時初めて気付いたような次第でありました。
 本の話だけではなく、遊女の話も少年犯罪の話もあくまで情報の流れ方の力学を問題としていて、対象そのものにはさしたる興味はなかったのでありますが、よそさまのサイトを手伝って深入りしているうちに少年犯罪の魅力に取り憑かれてしまいました。いまではあのリストが完成するまでほかのことは何も手に付かないようなところまで耽溺してしまっております。
 あたしには犯罪趣味はまったくなかったのですが。どうも現実に取り込まれておりますかな。小金治も殴ってくれそうにもないし。当面は眸が醒めることもないのか。ほかの何より面白いのだから困ったもんです。

 とにかく、掘っても掘っても次から次から訳の判らん事件が無尽蔵に湧き出してくるのでいつ終わるのか見当も付かなくなってきております。以前に『青少年非行・犯罪史資料1-3 』(赤塚行雄編 刊々堂出版社)には青少年の事件記事のほとんどが掲載されているなんてなことを書きましたが、そうとうに甘かったようで。
 昭和35年(1960)の少年犯罪は東京の記事だけではなく一部に大阪の新聞も参照したなかなかの自信作でありまして、すべての年をこのくらいのレベルにしたいと想っております。このくらい充実していると時代が立体的に把握できるようになる。少年犯罪データみたいなやっつけ仕事とは違って、かなりきっちりしたもんですので、できれば全部お読みいただきたい。
 もっとも、これも少年犯罪だけですから、ゆくゆくは成年犯罪もすべて取り込みたいのですが。できうればすべての地方の新聞を参照して。

 そうなると頼りは諸氏の協力だけであります。
 以前に集結していただけた方々は著作権を廻避するために根本的に違う文章に書き換えるというところになかなかてこずっておられまして、予想よりスピードが上がりませんでした。どうしても元の文章に引きずられるようで、すべてのデータに手を入れざるを得ませんでした。訴訟リスクがあるのでkangaeru2001氏が多少神経質になっていることもありますし、またチェックが追いつかないので募集人員を絞ったこともあるのですが、いまだ完成にはほど遠い状況です。
 すべてのデータに手を入れるといってもいちから書き起こすのと比べると1/10の労力で済みますし、つまり10年掛かるところが1年でできるわけで、諸氏の協力は不可能を可能へと変換するものであります。
 kangaeru2001氏は協力していただける方の募集を再開いたしました。今回はこちらですべてのデータに手を入れることを前提にハードルを低くするつもりでおりますので、お気軽に参加していただければ。
 訳の判らん事件の奔流に溺れることができます。そこには夢のような日々が。白昼夢にひたりたい方はぜひにも。