絶望書店日記

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絶望書店主人推薦本
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』
『冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』

冤罪、殺人、戦争、テロ、大恐慌。
すべての悲劇の原因は、人間の正しい心だった!
我が身を捨て、無実の少年を死刑から救おうとした刑事。
彼の遺した一冊の書から、人間の本質へ迫る迷宮に迷い込む!
執筆八年!『戦前の少年犯罪』著者が挑む、21世紀の道徳感情論!
戦時に起こった史上最悪の少年犯罪<浜松九人連続殺人事件>。
解決した名刑事が戦後に犯す<二俣事件>など冤罪の数々。
事件に挑戦する日本初のプロファイラー。
内務省と司法省の暗躍がいま初めて暴かれる!
世界のすべてと人の心、さらには昭和史の裏面をも抉るミステリ・ノンフィクション!

※宮崎哲弥氏が本書について熱く語っています。こちらでお聴きください。



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2002/11/14  それでしっぽを廻してるつもりか?!

 最近はウェブログのことをblogとか呼ぶそうで、blog騒動なんてのが起きてるそうです。
 なんか東大だとかインチキくさい青年実業家なんかがこれからはblogだとか云ってはしゃいでるのを見て、日本には昔から立派なウェブ日記文化というものがあるのを識らんのか!とか怒っている方々が大勢いるとかいう話です。
 この怒ってる方たちはほんとに日本にウェブ日記文化なんて結構なものがあるなんて信じているのでしょうか。あたくしはこっちのほうの権威主義的な勘違いぶりに呆れ返りました。この方々たちが嗤っている莫迦なblog学生さんより自分たちのほうが知識があって立派な文章を書いているつもりなんでしょうか。インチキ実業家より上等なつもりなんでしょうか。ウェブに対して何か貢献しているつもりなんでしょうか。そっちのほうがよっぽどお笑いです。
 しっぽを廻せ!は数日後にこんな騒動が起きるなんて想ってなくて綴ったものですが、まさしくいまの個人サイトなんか何の機能もしてないぞということを述べたものです。ウェブ日記を構築するためのツール類はともかくとして、それによって生み出されてるサイトで敬意を払わなくてはならないほどの立派なものがひとつでもあると云うのでしょうか。
 今回の騒動についての文章を見て廻りましたが、みんな不気味なくらいに同んなじな上に、なんの内容もない。まさしく日本のウェブ日記の無殘さを顕しております。こんなカスみたいな文章を毎日毎日他人樣の前に晒して、おまえらは恥ずかしくないのか?!なにが日記文化だ!笑わせるな!!!!!!!
 せめて誰かがサボってる、国際個人通信社、贔屓本の世界なんてことが当たり前になって、ネズミの廻るシッポについての実験観測データを載せたサイトがひとつでもあって、そこに簡単に辿り着けるようにして、さらには絶望書店を越えるくらいのサイトを構築してから一人前の口をきけ!!!!!!!
 いまあるウェブ日記文化なんてのはすべて無かったことにして葬り去られるべき恥ずべき負の存在に過ぎぬ!ネズミのシッポが廻る情報さえひとつもなく、蟲酸が走るような低レベルで同んなじ内容の下卑た情報ばかりが廻ってる状態になんの意味があるというのか!?おまえらはあほか!!!!!!!!!!!!これだけよく映る鏡を見せつけられても己の醜い姿に気づかんおまえらは、鏡の向こうでblogとか云って浮かれてる連中以下だ!!!!!!!!!!!!50歩100歩でも、おまえらのほうが50歩なのだ!!!!!!!!!!!!

 何故か絶望書店日記があめぞうヘッドラインに勝手に入れられたときに、あたしは初めて有名どころの日記系テキスト系サイトをまとめて見た。それまでどうせ詰まらないんだろうと行ったことがなかったのだが、読んでみると想像を絶するレベルの低さで正直唖然とした。なんでこんなものを読んでいる奴がいるのかまったく理解できぬ。
 ヘッドラインから外されたときはほんとにほっとした。いや、リンクを張られてるとついつい読んじゃうのよ。まさに拷問。今回のくだらない目糞鼻糞騒動もそんなことで識って無駄に瞋恚に駆られてるし。祭がはじまると関係ないはずのリンク先まで人があふれてやってきて、なんだろと想って覗いちゃうのよ。こういうのもblogとかなんとかの一環なのであろうか。
 あたしにはちゆだのなんだのの面白さが1ミリも判らない。もっとも、この10年ほどの本や雑誌はすべてクズだと想っているので、最近の本なんかを喜んで読んでる諸氏にはあんな程度でもよいのだろう。
 そんなあたしでも2ちゃんはたまに面白いと感じることがあるので、情けないことに2ちゃんはレベルが高いと云わざるを得ん。今回の騒動に関するものでも上に掲げた2ちゃんのスレが一番ましだしな。それでいいのか日記文化とか云ってる連中は。
 読むべき本も雑誌もサイトもないと嘆いているのはあたしだけではないことは、当店に寄せられる反応を読んでいても感じている。少数派かも知れんが確実にいる。なんとかせんと、とりあえず読者としてのあたしが困る。
 やっぱり、読むにあたいするサイトはいまのところ絶望書店だけだな。日々の時系列的展開の面白さとともに情報の蓄積の仕組みがあって、ありきたりで低レベルなほかのサイトの情報ではなく、よそではなかなか見ない高レベルの本から引き出すだけではなく新たな価値を吹き込む対話で成り立っていて、金を出せばその本も手に入る。もっとも重要なる編集の概念をしっかりと抱き見事に実戦しておる。
 こんな先端的で素晴らしいサイトを構築している絶望書店主人でさえ、開店2年目に咲かせた青い薔薇の刻印を越えていないのではないかと日々悩みながらなんとかもっと威勢良くシッポを廻そうと足掻いているというに。世の中は脳天気でおつむのからっぽな連中ばかりか。

 ところでそんなあたしが唯一楽しみにしているサイトがWAOS SYSTEMSで、日々変わる表紙絵にはまっている。どんな人がやってるのかまったく識らんのだけど、まんがにするのを断念したキャラの断片や、とりちゃんなんかの最初から一貫したストーリーを構築することを放棄しているような絵が日替わりで提示され、絵の背後の意味でもなく、たんなるイラストでもなく、何かよく判らん力で惹きつけ、まんが化しようと頑張ってるだの挫折しただの云いながらも作者の姿が透けて視えるようで視えないじつに微妙なバランスの上に成り立っている。
 ほかにも毎日絵を掲げる絵日記みたいなサイトはいくつもあるが、わざわざ観るほどのものはひとつもない。巻物でも本でもなく自分語りでもないこういう形式が、あたしにはうまく分析できんのだがなんだか日々観る日記というか時間軸サイトのひとつのモデルであると考えている。
 もっとも、あたしのツボに入る絵柄だということが一番の理由なのだが。これだけウェブ上には絵があふれていて、感心する絵がほかにひとつもない。結局は内容の質ではあるのだが、それでもストーリーのあるまんがなら定期的には観ないような気がする。
 ここも文章はわざわざ読むほどのことはないな。読むべき文章は2ちゃんねるしかないということか。2ちゃんも膨大なスレのごく一部があるとき一瞬儚く輝くだけのことで、探すのも大変だしほとんどはゴミ以下で精神衛生にもよろしくないし。
 やっぱり、なんとかせんといかん。しかし、いま現在ウェブ日記なんかをやってる連中が己の姿を恥じていくら改心しようとも、まともなものが出てくるとはとても想えん。こいつらには廻すべきシッポが最初からない。能なしが何をやっても駄目だ。
 これからの人々に期待するよりほかはない。そういう意味ではblogでもなんでもインチキくさくぶちあげるのも結構なことではある。
 もう一度命令を伝える。しっぽを廻せ!