スガルって二階堂有希子だったのか!!!?スガルは子供の時から気になる女性だったのに、30年間つゆとも気づかなかったよ。
うーん、スガル系のきりっとした大人の女の声は昔から聞き覚えがあるが、云われてから聞き比べてみても峰不二子系コケティッシュ声と同一人物だとはとても想えん。見事なもんだ。ジェイコム君のおかげでいろんなことが判るな。
ウェブを見渡しても二階堂有希子のまとまった情報はないので、スガル判明と御生誕ウン十周年を記念して、今日からここが世界一の二階堂有希子ページとなります。すいません、大口叩きました。全部ウェブから勝手に集めた情報です。アニメ雑誌などにこれより詳しい記事があれば、教えてください。
まずはお誕生日。池田昌子ってひとつ歳上なのか。増山江威子は四つ上であんな声が出るというのは、やっぱり声優ってのは大したもんだね。
いまでも観ることができる吹き替え映画はヒッチコックの『マーニー』『鳥』、ジョン・ウェインの『アラスカ魂』、マリリン・モンローの『ナイアガラ』、『サイレンサー/破壊部隊』くらいですか。『ペチコート作戦』なんかやったとしても半端な時間にひっそりとだろうから、確実に見逃しますな。
テレビドラマの吹き替えでは『宇宙大作戦』の23話『コンピューター戦争』、31話『華麗なる変身』なんてのをやってるのですな。うーん、識らなかった。
『パトカー★アダム30』の第5話『猟奇!美人ダンサーを狙う連続殺人鬼』(日本での放映1982)なんてわりと最近のドラマもやってる。ひょっとして、まだ現役なんでしょうか。やっぱり美人ダンサー役なんでしょうか。
二階堂有希子はもともと女優として大活躍していた人で、1962年に中谷昇主演の明智小五郎ドラマ『月と手袋』に出てる!!これ観たいぞ!!いや、中谷昇だけでも観たい!!・・・ってNHKじゃん。駄目じゃん。
何故いつもあたしの前に立ち塞がるかNHKよ!!!そんなにあたしが憎いか!!?そうか、それなら存分に憎むがよい!!!憎め!!!憎め!!!もっと憎め!!!だが、あたしはそれ以上の豐饒なる愛の力でおまえを包み込んでやるさ!!!!!
演出は辻真先か。うぬぬ。それにしてもこの明智小五郎ページはすごいな。どうやって調べたんだろ。
1961年には実相寺昭雄が演出助手をやってる『新選組始末記』に出てる。これはTBSだから残ってるだろう。金子信雄の芹沢鴨なんて観てみたいな。チャンネルNECOあたりでやってくれんかな。おっ!放送ライブラリーで検索するとあるではないの。横浜まで行ってみますか。二階堂有希子が出ている回かどうか、どなたか報告してください。なんでも、それまでの新選組観を変えた新選組マニア必見の作品だそうです。
『新・細うで繁盛記』にも出てるのか。そうか、この表を観ると82年に『母をたずねて三千里』のスペシャルがあって一時復帰しましたかな。
映画では『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』に出てるらしいんですが、なんで特撮者の言及がないかね。『いまに見ておれ』の時も感じたけど、特撮者というのはじつは大したことないのではないですか。それとも、あたしの識らないもっと深い処に潛伏してたりするのでしょうか。
アニメは『カムイ外伝』のスガルと、『母をたずねて三千里』のマルコのお母さん、『100万年地球の旅 バンダーブック』のクドー夫人、峰不二子くらいしかないのですな。大人の女の役処がまだ無い頃に引退してしまったと云うことなんでしょう。すべては柳生博の陰謀です。
現在は柳生博が経営している清里の八ヶ岳倶楽部という店にいるそうなんですが、この人はなんと今年の夏、訪ねて行ってサインをもらってる!!しかも最初の『ルパン三世』を観てないらしい!!世の中どーなっとるの。木の葉が沈んで石泳ぐの?もっとも、現在のご尊顔というかご尊声に拝する勇気があたしにはとてもないので、世の中これで正しいのかも知れぬ。じつはこの店のレポートはウェブ上にいくつもあり、奧さんに言及しているのもあるが、それが二階堂有希子だと認識しているのは世界中でこの人ひとりだけだし。
それにしても、ウェブを廻ると最初のやつを観てないと云う人があまりにも多いですな。ビデオ屋にあるんだから観ましょう。
それ以上に峰不二子は二階堂有希子より絶対増山江威子と云い切る諸氏が極めて少数ながらもいて、あたしは心底驚きました。まさかこんなことを云う人がこの世にいるとは夢にも想いませんでした。逆に偉いと想いました。
『LUPIN THE BOX -TV&the Movie-』で観ることのできるパイロット版ではじつは増山江威子だったんですがね。クリカンにやらせるくらいなら野沢那智のほうがいいと想いますよ。
さてさて、話はここからですよ。じつは『いまに見ておれ』の最終回に、青島幸男の息子の恋人役で、なんと!24歳の二階堂有希子が出てくるのです!!ちょうどここにあるようなことを調べていて頭の中が二階堂有希子で一杯だった頃でしたから、あたしはひっくり返りましたよ。とうとう、ほんとに幻覚が観えるようになったかと想いました。
なんせ、セスナで飛びながらのキスシーン(もちろんセスナは迷走飛行ですよ)や、プールサイドで水着でゴーゴーダンスなど、峰不二子爆発だあぁああ!!!!!!!!!
しかも、たんなるお色気要員ではないのです。コチコチの頑固親爺の青島幸男(有希子さんは航空会社の社長令嬢で、飛行機は鉄道の敵だと嫌ってる青島は息子がパイロットになることや彼女と交際していることに猛反対なのです)の心を機転を利かせて融かしてしまうのです。主役以外はほとんどストーリーにからまないあのドラマでは例外的に、山下毅雄の音楽をバックに大活躍だあぁああ!!!!!!!!!
ビデオを朝夕眺めては「あああ、峰不二子とおんなじ声だあ」などということだけできゃっきゃ云って悦んでるあたくしは、なんと幸せ者でありましょうか、皆さん。
※二階堂有希子が使用していた可能性が大きい『新撰組始末記』の台本はこちら
※ルパン三世については5/8 チャーリー・コーセイ&ボビーも参照のこと。
※『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』がyoutubeにアップされてた。二階堂有希子さんも一瞬だけご尊顔を拝むことができます。
『いまに見ておれ』の話が判りにくかった方のために、円谷プロの基本を少しだけ。
円谷英二が個人的にやっていた円谷特殊技術研究所を母胎として、昭和38年に円谷特技プロダクションが設立される。その年に日活映画『太平洋ひとりぼっち』の特撮を担当するが、映画の仕事はほかになく、CMなど細々とやりながら一年で早々に経営不振になってしまう。ようやく存在に気付いたらしい東宝も、円谷の技術が外部に出るのはマズイと考え昭和39年に資本参加する。
円谷英二は長男円谷一をTBS、次男皐をフジテレビに入れるなど時代の変化をいち早く感じ取っていたと同時に、東宝から独立したいと考えていたらしい。
さて、取りあえず安定した円谷プロが最初に取りかかったのはフジテレビと組む特撮ドラマ『WOO』だった。これは大伴昌司、星新一、光瀬龍などのSF作家がブレーンとしてアイデアを出した宇宙怪獣物。脚本も何本か完成し、あとは撮影に入るだけだった。ここで円谷プロの親会社東宝とフジテレビの正式契約が交わされることになるが、なんと!契約書の「甲」と「乙」をどちらにするかで揉め、破談になってしまう!!
それまで圧倒的に偉かった映画が少し斜陽となり、半端者に過ぎなかったテレビの地位が上がってきた微妙な時代背景を考えなければ判りにくい話だが、それにしてもくだらない理由ではある。
ここで困ったのがオプチカルプリンターの行き先であった。そのころ渡米していた円谷英二はオックスベリー社で最新式の光学合成マシンを観て、その場でツケで購入してしまう。11万ドル、4000万円のマシンだ!貧乏だった円谷プロに買えるはずもなく、フジテレビがなんとかしてくれるだろうという天下の浪費家・円谷英二の出鱈目な判断だった。ところがそれが駄目になってしまう。キャンセルしようとしたら、すでに積み込んだ船が港を出ていた!太平洋を越えてくる前になんとかしないといけない!!
結局、長男円谷一のツテでTBSが引き受けることになり、同時に『ウルトラQ』の企画が進められることになる。また、唯一の収入の当てがなくなった円谷プロのために『いまに見ておれ』の仕事を廻してやったのだろう。契約破談もマシンのTBS設置も4月で、『いまに見ておれ』放映開始は5月である。
この最新鋭4ヘッド・オプチカルプリンターは世界に2台しかなく、しかもすでに国防省に納入されることが決まっていたのに円谷に引き渡されたという有名な話があるが、果たしてほんとにこんなことがあり得るのか、また現在の感覚では10億円近い値段もいくらなんでも高過ぎてあやしいとあたしは想うが(値段の証言はバラバラでかなりの幅がある)、アメリカでそれほど円谷英二の威光が強かったというのは間違いがない。菅井きんがいかに凄いかもお判りいただけることと想う。
円谷プロ設立時には円谷英二の弟子だったベテランが結集するが、この世代はテレビに関わるのは抵抗があり、やがて離れていく。円谷プロ作品は金城哲夫など経験のない若手が中心になって創られていく。
このあたりのことは三男円谷あきら氏インタビューに「東宝へ入れない人たちの面倒を見たという印象が強い」という証言がある。ちなみにこのインタビューには「円谷英二はウルトラマンより、マグマ大使に肩入れしてた」「いまゴジラを撮るとしたらCGで動きの早いハリウッド版ゴジラのようになっていたろう」などと、目から鱗が落ちまくりのお言葉満載で必読!
『ウルトラQ』、『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』と作品は成功したものの、円谷英二の完璧主義と金銭感覚の無さで円谷プロは莫大な赤字を抱えることになる。また、大人向けに製作した『マイティジャック』が大こけし、金城哲夫は沖縄に帰り、円谷英二の跡を継いで社長になった円谷一も若死にし、円谷プロは息の根を止められてしまう。キャラクタービジネスで復活する最近まで円谷プロは死んでおり、古い世代にとってはやはり『セブン』で終わってる。
今回初めて識ったが、オプチカルプリンターはCM撮影などで引っ張りだことなりTBSに毎月6000万円もの収入をもたらしたという。もしも、円谷プロがこのマシンを持っていたら、潤沢な資金で『セブン』以上の作品を創り続けていたかも知れん。そうなれば金城哲夫の悲慘な最後もなかったわけで、げにカタキは金ですな。
もっとも、円谷プロなら外部に貸し出したりせず、とことんまで使い倒し、より多くの赤字を垂れ流していたような気もするが。いずれにせよ、買う金どころか全長8メートルのマシンを置く場所さえなかったのではありますが。
金の問題もそうだが、大人向けのドラマが受けなかったことが金城哲夫にはショックだったようだ。その意味でも円谷一・金城哲夫コンビにとって中途半端に終わったはずの大人向けドラマ『いまに見ておれ』を考察する意味はある。番組に円谷プロのクレジットがなく、正式な資料に記録されず、証言もまったくないのはどういうことなのか、改めて暴き出せ!!
参考ページ
円谷英二の生涯
ウルトラQ全記録
ザ・インタビュー ?円谷のぼる氏と?
円谷英二氏の三男 円谷あきら氏にインタビュー
特撮テレビ映画の個人的歴史
それにしても金城哲夫のサイトがひとつもないな。どうなっとるのかね。
さて、戦火の満州国境地帯に青島幸男が飛ばされる第9回から急激におもしろくなる『いまに見ておれ』だが、円谷一は7回で降りて、のちに『意地悪ばあさん』で青島と組む青野暉が助監督から昇格する。円谷の名は横に小さくクレジットされ、『カレカノ』後半のアンノヒデアキ状態になる。金城哲夫も8回で降りてしまう。
これが『ウルトラQ』の準備のためか、番組不振の責任を取ったのか(ほんとに不振だったかどうかは識りません。昔の視聴率ってどうやって調べたらいいの?少なくとも大ヒットでなかったのは確か。)は判らんが、他のふたりの脚本家はそのままだし、円谷は10、12回に、金城は11回に復帰するので引責ということもないでしょう。たんなる撮影順の問題かも知れませんが。
ちなみに円谷一は当時のTBSの絶対的なエースで、新聞のテレビ欄にも1、2回は大きく取り上げられており、局も力を入れていたのが判る。
青島は満州で馬賊の捕虜となり敵対する他の馬賊との戦闘に巻き込まれるが、この敵の大将が降板したはずの金城のようにあたしには見える。もっとも、髭をつけてセリフもないため(ライオンの咆哮に吹き替えられていて、なかなかシャレてる)、はっきりとは判らんのですが。えーと、金城哲夫は出たがりで、ちょい役でちょいちょい顔を出す人なんです。
内地に引き上げてくる船の中で、青島はサーカスのゴリラに抱きつかれる。円谷プロ初の着ぐるみだ!ゴローそのものかも知れんが、手元に資料が何にもないので比較できず。
このあとは戦争の話となってゆき、引き取って育てていた震災孤児が特攻で戦死していくあたりなど、凡百の戦争物とは違って非常に観応えがある。
最終回は現代(昭和39年)、青島は70歳近くで機関区長にまで出世しているが、突然訓練学校に無理やり入って新幹線の運転手になってしまう。親の反対を押し切って鉄道の敵である飛行機のパイロットを目指す息子のセスナと新幹線で競争したりする。音速を出したり、もう、完全にSFになっとる。
すわっ!これは星川航空のあの機体かと想ったが、ナンバーが違うな。しかし、最後になってセスナが出ずっぱりになるのは偶然ではなかろう。『ウルトラQ』にセスナを出すことになったきっかけが、この鉄道ドラマであることは疑いようがないと絶望書店主人はここに断定しておく。
ドラマのほうは体制に反抗していた青島幸男自身が体制となり、最後に息子に乗り越えられていくという結末でうまくまとめてる。青島の老人役はじつにうまい。『ウルトラQ』だけではなく、『意地悪ばあさん』のタネも全部あるわけだ。政治家・青島幸男のタネもあるはずなんだが、花開く前に萎れてしまったのね。
前半はもたつくが、全体としてかなりの名作と云っていい。
ちなみに新幹線が初めて走るのはこの年の10月で、それを当て込んだドラマです。念のため。
『ウルトラQ』そのままではないかという場面もいくつかあるのだが、あたしが最後に観たのは10年以上前なのでどうにも自信がない。確認しようと想ったら、近所のビデオ屋に一本もないのよ。どうなっとるの?『ウルトラQ』てそんなあつかいなの?チャンネルNECOさん何とかして。
誰か『いまに見ておれ』をDVDで出さんかね。いま観ても無茶苦茶おもしろいし、金城哲夫初期作品集としてまとめれば手堅く売れますぞ。少なくともあたしは買うね。歳を喰ったウルトラ世代には、むしろこっちのほうが滲みるかも知れん。
じつを云うと、ヲタクが涙を流して悦ぶ、あっと驚くおまけが最終回に出てくるのですが、それはまたそのうちに。
しかし、誰も言及しないということは、ほんとの意味で<見た>のは世界中でこの絶望書店主人ひとりだけということですか。こんな見処満載のドラマと、のけぞるほどおいしいあんなおまけを味わうことができたのは。
前日のあらすじ一一テストはいつも0点、さかあがりもできずにみんなから莫迦にされていた絶望書店主人のうちに、ふしぎなケーブルを持ったジェイコム君がやってきました。絶望書店主人は虚ろな眸でジェイコム君のふしぎな電波を毎日毎日受信するようになりました。そんなある日・・・
チャンネルNECOで、円谷一・金城哲夫コンビの『いまに見ておれ』が始まってしまったのだ!!!!!!!
この二年前にデビューした金城の四作目で初の連続物、クレジットは無いが明らかに円谷プロによる特撮が毎回出てくる!前年に設立された円谷プロが初めて本格的に関わったテレビドラマで、この年の9月に撮影の始まる『ウルトラQ』直前の作品として極めて重要な存在なのである!!
ウェブ上を見渡しても、例のテレビドラマデータベースにはもちろんデータはあるものの、それ以外に少しでも言及しているサイトはひとつもないため(何故だ!?)、ちと詳しく記録しておく。
『いまに見ておれ』 製作・TBS、国際放映 1964/5/9一8/1 (土)PM10:00一11:00 モノクロ60分13回。監督・円谷一。脚本・生田直親、山浦弘靖、金城哲夫。主演・青島幸男。音楽・山下毅雄。原作・剣持けい(金+圭)太郎「いまに見ておれ」弘文堂。
時は大正、田舍の悪ガキだった剣持敬太(青島幸男)は機関車が好きで好きで、機関士目指して無一文で東京にやってくる。傍若無人な性格を発揮して体制と衝突しながら一人前の鉄道員として成長していくといったようなお話。
天にも昇るような心持ちになってほんとに空中を歩いたりといった、細かい特撮が毎回出てくる。第3回では花沢徳衛と菅井きんが舶来の石鹸をお菓子と間違えて喰い、口からシャボン玉を吹く場面があるが、円谷プロがあの伝説のオプチカルプリンターを使った最初だ!!あんな高級なマシンを使わなくともできるようなもんだが、TBSに設置されたのが4月で時間軸が合うし、たぶん間違いないだろう。
『ゴジラ』にも出てるし、凄いぞ菅井きん!
肝心のドラマのほうはもひとつ盛り上がらない。主人公の売りである反骨精神という奴が、当時のエリートである機関士としてそれなりに出世していく話と噛み合わないということもあるが、それより青島幸男のキャラ立ちの問題だ。
この主人公は八方破れなことばかりやっているくせに、財閥令嬢から玄人のお姉さんまであらゆる女にモテにモテまくる。こういう役はいなかっぺ大将というか中村雅俊@俺達の旅というか、いちいち例えが古くてなんだが、よほどの愛嬌がなくてはとても見られたもんではない。若き青島幸男は適役だと想うが、豈図らんやまるで都知事になったあとの青島みたいだ。どうにもはじけないので無茶をやると嫌な男にしか見えないし、こういう奴がモテると腹が立ってくる。
ちなみに青島はドラマ初主演、コメディー以外のドラマはおそらく出演も初でそのせいなのか、そもそものこれが地ですか。
谷村昌彦(花岡実太)のような芸達者が脇をずらずらっと固めてはいるが話にほとんどからんでこないため、とにかく青島が頑張らんことにはどうしようもない。連続物としてはかなり珍しいくらい、ひとりに焦点を合わせたドラマではある。
これではイカンと想ったか原作どおりなのか、第5回で関東大震災が起こり話はすべてリセットされる。鉄道も辞め、いかだで何故か南国宮崎(金城の影響かね?)に流れていったかと想うと東京に舞い戻ってまたもや機関士になり、今度は青年将校の恨みを買って満鉄に飛ばされ馬賊の捕虜になってしまう。もう、やけくそのハチャメチャだ!ここから話は俄然おもしろくなり、青島のキャラも見違えるように生きてくる!
大震災では揺れる浅草の街が出てくる。円谷プロ初のミニチュアセットだ!屋根しか見えぬが街並みは結構よくできてる。最大の見せ場は十二階の凌雲閣が崩れるシーン。逃げ惑う群衆に燃え盛る炎が合成された場面もあるぞ。これは何かの使い廻しかも。
ガレキの街の実物大セットだけでも結構手間がかかっていて、これらが使い廻しでないならほとんど『ウルトラQ』並みの予算を注ぎ込んでる。むしろ、パイロット版と捉えたほうがいいのかも知れん。プロデューサーは同じ拵井巍で、山浦弘靖は『ウルトラQ』の脚本も書くことになるので準備段階として意識していたのは間違いがない。
地震のあとにナレーションが流れるが、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の浦野光だ!もう、この回は完全に円谷プロ作品になっている。
脚本は毎回三人の連名で、金城がどの部分を担当したのかは推測しようもないが、地震の悲慘さのなかに小さな希望を見つけるこのナレーションだけは強く金城臭さが漂っている。浦野光のほのぼのした声のせいかも知れんが。
これだけの作品がなにゆえに默殺されてるの?あたしなんかもジェイコム君がやってくるまで、タイトル以外はなにも識らなかったよ。まさか、これほどのものとは・・・
まだ続くぞ!!!!刮目して暫し待て!!!!!